孤独死現場の荷物【残置物】はどうすればいいの?片付け方を解説お役立ちコラム

少子高齢化の影響で、年々増え続ける孤独死問題。孤独死は遺体の腐敗やそれに伴う害虫の発生、異臭などに対応するための特殊清掃に気が行きがちですが、残された荷物(残置物)の処理も進めなくてはいけません。

今回はそんな孤独死が起きた時の荷物(残置物)の処理方法を紹介いたします。

孤独死では残置物が発生する【遺品整理】

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孤独死とは人が「誰にも看取られずに一人ひっそりなくなること」を指します。つまり、故人の所有物が部屋に残されている可能性は極めて高く、誰かが遺品整理をする必要があるのです。

そして、遺品整理は一般的に非常に多くの数の荷物の整理が必要とされます。なぜなら、人の所有物は平均1,500点ともいわれており、簡単に片付けられる量ではないためです。

 

さらに、遺品整理であれば荷物の中にお金や通帳などの貴重品、写真などの思い出の品物など処分してはいけないものもまぎれています。つまり、孤独死の発生は特殊清掃と並行しながら、1,500点近い品物を仕分ける必要があるのです。

遺品整理は誰が行う?

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では、孤独死が起きた場合の荷物の処理(遺品整理)は誰が行うのでしょうか。

 

行うべき人は法定相続人です。

 

法定相続人とは簡単に言ってしまえば、故人様の親族の方です。ただ、親族の中でも相続順位というものがあり、配偶者→子供→親→兄弟の順番と決められています。ただ、孤独死の場合であると、配偶者と死別している場合が多く、行うべき方は大半のケースが故人様の子供になるでしょう。また、孤独死などではめったにはないケースではありますが、遺言書が残されており、故人様に相続の希望がある場合はその遺言で相続に該当する方も相続人です。

 

そして、遺品整理におけるすべての荷物は相続される財産と見なされるため、大家さんなどが勝手に処理を進めてはいけません。人の財産を勝手に捨てたことと見なされる可能性があります。

 

しかし、子供などもおらず全くの身寄りのない方は、大家さんが相続財産管理人の選定の申し立てをして進めなくてはいけません。相続財産管理人とは、家庭裁判所の審判によって基本的には弁護士などの専門職の方が選定され、遺産の調査や売却を行う方のことです。

特殊清掃と並行する難しさ

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このような法律的に難しい荷物の処理(遺品整理)は、孤独死の場合は特殊清掃も併せて進める必要があり、個人で進めるのは非常に困難を極めます。

そのため、親族のみで進めることはせず、業者を頼りましょう。

この章では、個人で進めず、業者を頼るべき理由を紹介します。

 

作業量

孤独死の現場は状況によって変わりますが、床に体液などが染み込んでしまった場合などは市販の薬剤などで落とすことは、ほぼ不可能です。そのため、業者向けの薬剤など調達し、入念な準備のもと進めます。その後に荷物の処理(遺品整理)を行うというのは作業量が非常に膨大であり、葬儀などを行う親族にとっては大変な作業になるでしょう。

 

臭いなどの環境面

特殊清掃における臭いや汚れは市販の消臭剤などで取り除くのはほぼ不可能です。つまり、そのような環境に置かれた荷物の処理(遺品整理)は困難を極めます。通常の処分では近隣住民への被害や回収時の臭い問題など被害を拡大させる可能性があります。臭いのついた荷物の処理(遺品整理)も業者に任せられれば安心です。

 

捜索物の存在

遺品整理は不用品処分と違い、通帳や印鑑など手順を踏んで処理するべき荷物が多く残されており、その荷物をあらかじめ捜索・仕分ける必要があります。そのような捜索や仕分けは基本的に特殊清掃後に進めますが、大切な方が孤独死したつらい現場で進めるのは精神的に困難な方も多いはずです。業者を頼りましょう。

 

手続きも多い

遺品整理で残された荷物は何も目に見える品物だけではありません。預金などの財産から、株券、借金までさまざまです。これらの品物を正しく相続する手続きを行うのも遺品整理の一作業です。また、負債が大きい場合の相続放棄などは「3カ月以内に手続きが必要」といった締め切りがあることも多く、特殊清掃をしてから考えるには時間が足りないこともあります。

 

以上が、孤独死で残された荷物の整理(遺品整理)と特殊清掃を個人で進めるのが困難と言える理由です。特殊清掃業者や遺品整理業者を利用して進めましょう。

それぞれの業者に依頼する方法も良いですが、多くの場合お互いの作業を行えるため、特殊清掃・遺品整理両方に対応してくれる業者がいます。そのため、一社を選んで、そこに全てを任せてしまう方法がおすすめです。

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遺品整理時の注意点

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ここまでの章を読まれた方は、孤独死現場は荷物の処理(遺品整理)も業者に依頼することが最善と分かって頂けたかと思います。

では次に、孤独死発生時の荷物の処理(遺品整理)の注意点を紹介します。

 

心の準備ができてないうちに入らない

孤独死の考えられる状況である場合は、むやみに立ち入ることはやめましょう。大切な家族の悲惨な姿を思い出し、トラウマがフラッシュバックしたり、悪化させてしまうこともあります。そのため、現場はむやみに立ち入らずできる限り少数で進めることが重要です。

 

扉や窓を開けない

孤独死で発生する異臭は普段人が嗅ぐことのない非常に強い臭いです。そのような臭いを少しでも紛らわそうと換気を考えるかもしれませんが、そのような換気は近隣住民の生活に大きな弊害をもたらします。また、害虫などが発生している場合は、害虫を外に大量に解き放つことにつながります。特殊清掃が終わっていても、極力開けないようにしましょう。

 

素手で触れない

孤独死現場は遺体の腐敗や害虫の発生などにより、衛生面は最悪と言えるでしょう。そのような状況で怪我をすると、感染症などの危険があります。極力物を触らないことが大切ですが、どうしても触る必要がある場合は軍手などを用いて触るようにしましょう。

 

これらの注意点を守って、スムーズに遺品整理を進めましょう。

一番の防止策は孤独死させない

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最後に、このような精神的にも肉体的にも負担のかかる荷物の処理(遺品整理)と特殊清掃を行わなくてよい方法を紹介します。

それは、孤独死そのものを防止することです。

 

声掛け(安否確認)

日頃から連絡を取ることが、親族や大家さんなど、誰でもできる大きな対策方法です。親族であれば「電話をかける」「手紙を書く」、大家さんであれば郵便ポストに荷物はたまっていないか、定期的に訪問するなどの対策方法をとりましょう。

 

活動的になってもらう

家から頻繁に出る方は、知り合いがすぐに異変に気が付けるため、孤独死の可能性が格段に減少します。そのため、孤独死の危険性のある方はさまざまなコミュニティに参加してもらうなど、定期的に外出し、他人と触れ合う習慣をつけてもらいましょう。

 

見守りサービスの利用

民間企業の中には水道検診や郵便配達など、定期的にすべての住居を訪問するサービスがあります。そのようなサービスを提供する企業の中には高齢者の見守りサービスを承っているところがあります。そのような見守りサービスに入れば、問題があった際すぐに通報が入ります。

 

施設への入居

孤独死の心配がある方が高齢者である場合は、施設への入居も考えてみましょう。施設への入居によって危篤状態でも素早い処置を受けられ、死すらも免れることができるかもしれません。

まとめ

孤独死の起きた現場では必ず、荷物(残置物)が残されます。孤独死では特殊清掃と並行して、荷物の処理(遺品整理)も進める必要があるため、業者依頼がおすすめです。そして、そういった金銭的負担を少しでも軽減するために、孤独死を起こさないことが何よりも重要です。孤独死は名の通り、孤独が原因で引き起こされます。孤独にさせないように気を払ってあげてください。

この記事で少しでも孤独死対応がスムーズになり、そして、孤独死が一件でも減ることを望んでおります。

お読みいただきありがとうございました。

この記事を執筆した人

執筆者
株式会社プログレス
編集部 F・N
「身近な問題の解決を記事でサポートする」をモットーに、プログレス各種サイトのコラムを執筆中。
「もし自分が特殊清掃を必要とする立場になったら?」という視点を崩さず、わかりやすく心に刺さる情報を発信。

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