特殊清掃の必要な匂いとは?原因と除去、対策方法を解説お役立ちコラム

特殊清掃は普段、人が嗅ぐことのないとてもきつい匂いを取り扱います。ただ、そのきつい匂いが具体的にはどんなものか想像するのは難しいものです。

今回はそんな特殊清掃の必要な匂いについて解説します。

特殊清掃の必要な匂いと原因

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まず始めに、特殊清掃の必要な匂いとその発生原因から解説します。

大きく分けて、特殊清掃で扱う匂いは2つです。

 

死臭

死臭とは名のごとく、人が死んだことによって起きる匂いのことです。

この匂いはクサヤやチーズなどの匂いを強力にしたものと例えられ、慣れていない人であれば、マスクをつけていても息をすることができないほどの匂いであるそうです。

ただ、死臭はすぐに発生するわけではありません。死臭の発生原因は遺体の腐敗によるものであり、体の中にいる常在菌が遺体のタンパク質を分解することです。腐敗の速度は季節によって変わりますが、2~3日かかると言われています。

また、その分解によって出た液が壁や床に染み込めば、遺体を部屋から運び出しても、付着した液を取り除かない限り部屋に死臭は残り続けます。

 

腐敗臭

腐敗臭とは何かが腐ったような匂いのことです。死臭も大きく分ければ、この腐敗臭の中に入るのですが、ここでの腐敗臭は、ゴミ屋敷などで物が腐った匂いや犬屋敷、猫屋敷などで、動物の糞尿が放置され腐った匂いのことを指します。

これらの匂いは物が腐った匂いであり、ゴミ屋敷などの前を通った時に感じる匂いなどです。原因は放置や片付けの放棄により物が腐敗することです。

 

基本的に特殊清掃ではこれらの匂いの除去を行います。

特殊清掃の必要な匂いの脱臭方法(業者)

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では、これらの匂いはどのように脱臭するのでしょうか。

一般的な特殊清掃業者の匂いの取り方を紹介します。

 

状況確認、計画設定

「匂いのもとはどこか」「どういった理由で発生しているのか」といった状況確認をし、作業の計画を立てます。

 

搬出作業

ゴミ屋敷などで腐敗臭が発生している場合は、匂いのもとのや発生原因を断定するのが困難であるため、脱臭前に部屋の片付けを進めます。主に誰が見てもゴミと思えるゴミの片付けを行います。

 

除菌、消臭、害虫駆除

薬剤を散布しながら、除菌と消臭を進めていきます。また、匂いによって害虫が発生している場合は、害虫の駆除も進めていきます。

 

遺品整理

孤独死などの場合は、ここで遺品などの整理を行います。

 

壁や床の清掃

壁や床にこびりついた匂いのもとや汚れを除去していきます。ここで染み込みが確認された場合は、壁や床の張替えを行います。染み込みがひどい場合は床下まで侵食している場合があるので、床下の確認も行います。

 

再除菌、脱臭

再び脱臭作業を進めます。部屋の外に匂いを逃がすことができないので、密閉した部屋の中で解決します。薬剤の散布だけで改善が見られない場合は、オゾン脱臭機などの特殊な機材を使い、匂いのもとを分解し、消していきます。

この作業を匂いが取れるまで繰り返し行います。

 

一般的にはこのような流れで進められます。

特殊清掃の必要な匂いは自力で脱臭は可能?

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特殊清掃業者の脱臭方法を紹介しましたが、「自力ではだめなの?」と思った方もいるかもしれません。

先に結論を申し上げると、自力で特殊清掃の必要な匂いの脱臭はほぼ不可能と言えます。

 

特別な薬剤、道具が必要

先ほどの章で説明した通り、匂いの除去には特別な薬剤やオゾン脱臭機などの道具が必要です。これらの薬剤や道具の購入は、金額の高さは言うまでもなく、入手経路も困難です。

 

特別な作業が必要

匂いが壁や床に染み込んでいる場合は、壁や床の張替えが必要になります。これらの張り替えは家の解体工事とほぼ同じ流れです。日曜大工などの知識では進められません。

 

害虫、害獣駆除が必要

大半の死臭や腐敗臭が発生している現場は、ハエやゴキブリなどの害虫やネズミなどの害獣が発生しています。これらの害虫や害獣はさまざまなところに隠れるので、技術が必要です。完全に自力で駆除しきるのは非常に困難です。

 

危険性が高い

死臭や腐敗臭が発生している現場は、非常に不衛生であり、さまざまな病原菌の温床となっています。そのため、防護服や防護マスクなどの事前準備なしで入ると、感染症の危険があります。また、オゾン脱臭機のような機械は、強い匂いを除去するために毒性を持っています。(オゾン脱臭機は除菌後、換気ができれば無毒になります)つまり、自力で進めるとさまざまな危険性が降りかかります。

 

このような理由から、自力で特殊清掃の必要な匂いを除去するのは困難と言えるでしょう。

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匂いに直面した時、してはいけないこと

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ただ、業者に依頼すると言っても、最初に発見し依頼するまでに、業者ではない誰かの発見と依頼が存在します。その発見の際に、間違った行為をしてしまうと、自分自身や近隣住民に大きな悪影響をもたらします。

この章では、そんな特殊清掃の必要な匂いに直面した時、してはいけないことを紹介します。

 

疑われる部屋には入らない

死臭や腐敗臭の匂いは人に強い不快感を与えるため、気分の不調、トラウマを抱えるきっかけとなってしまうこともあります。そのため、死臭や腐敗臭が発生している可能性のある部屋にはできるだけ入室しないことが重要です。

 

入る場合は入念な準備を

ただ、どうしても安否確認などで入る必要のある場合は防護マスクや軍手、防護服などできる限りの事前準備をしてから入りましょう。また、状況を確認できたら部屋に長居せずに、警察への連絡や業者への依頼を進めていきましょう。

 

窓や扉を開けない

匂いがひどいからといって、窓や扉を開け放つのは絶対にしてはいけません。ひどい匂いを近隣にまき散らす行為になってしまいます。また、害虫なども解き放つことになります。害虫や害獣が逃げ出せば、近隣住民の生活を脅かすことは間違いありません。

 

直面した場合は以上のことを注意して、進めていきましょう。

良い業者の選び方

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では最後に、特殊清掃が必要な匂いを除去するための良い業者の選び方を紹介します。「どの業者も同じじゃないの?」と思われるかもしれませんが、特殊清掃業者は民間で運営されているため、悪い業者も存在します。

 

経験豊富か確認

対応や金額がどれだけ良くても、経験の浅い業者に依頼するのは危険です。経験の浅さが原因で、完璧に脱臭が行えないかもしれません。そのため、依頼する前に、ホームページや口コミサイトから設立年などを調べ、経歴を確認するようにしましょう。

 

アフタフォローに対応しているか

一度脱臭したと思っても、他にも匂いのもとがあれば、匂いがぶり返すこともあります。そんなぶり返しにも対応できるアフターサポートを受け付けている業者も存在します。依頼前にアフターサポートはどうなっているか確認しましょう。

 

見積もりなどに問題はないか

悪徳業者を防ぐためにも、見積もりは丁寧に確認しましょう。見積もりを正確に把握することで、業者とのトラブルを起こさず、安心して任せることができます。また、良い業者は見積もりが詳細に書かれており、また見積もりに関しての質問に対してもはっきりと答えられます。必ず契約前に見積もりを確認しましょう。

まとめ

特殊清掃の必要な匂いは簡単に消すことができないうえ、非常に危険性の高いものです。これらの危険性を十分に理解し、対策するよう心がけてください。

この記事で少しでも特殊清掃の必要な匂いについての知識が深まりましたら幸いです。お読みいただきありがとうございます。

この記事を執筆した人

執筆者
株式会社プログレス
編集部 F・N
「身近な問題の解決を記事でサポートする」をモットーに、プログレス各種サイトのコラムを執筆中。
「もし自分が特殊清掃を必要とする立場になったら?」という視点を崩さず、わかりやすく心に刺さる情報を発信。

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