孤独死の異臭の原因である死臭はどんなもの?除去方法も解説お役立ちコラム

高齢化社会によって増加し続ける孤独死の問題。孤独死は異臭や害虫などが発生するため、孤独死した現場を人の住めない環境に変えてしまいます。

今回はそんな孤独死によって起きる異臭問題をどう解決するべきなのか、詳しく解説します。

孤独死とは

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まず始めに孤独死について解説します。孤独死とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

 

孤独死とは基準がないのでここからが孤独死と言った明確な境界線はないのですが、「一人で亡くなり、誰に看取られないこと」が唯一の孤独死の条件と言われています。

そして、この孤独死の数は年々大幅に上昇していることが報告されております。孤独死の問題は他人事ではなく、いつ自分自身に降りかかるか分からないものです。

 

また、先の条件から気が付いた方もいるかもしれませんが、孤独死の条件は一人で亡くなり、誰にも気が付かれないことだけであるため、別に高齢者である必要はありません。つまり、一人暮らしの若者が部屋で事故を起こし亡くなった場合も、孤独死と呼ばれるのです。

さらに、孤独死の中にはさらに部屋の状況を悪くしてしまう可能性のある「孤立死」も存在します。孤立死とは、社会的に孤立した状態で、孤独死をしてしまうといった状況を指します。孤独死でさえ誰にも看取られていないため、発見が遅れてしまう傾向があるのにもかかわらず、孤立死は発見がさらに遅れる可能性が高いため、部屋の状況がより悪化してしまうのです。

 

このように、孤独死とは看取られていないことで、誰にも発見されず部屋の状況を悪化させてしまい、一人暮らしであれば誰でも起きる可能性があるやっかいな問題なのです。

孤独死ではなぜ異臭が発生する?

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なぜ、孤独死の現場では異臭が発生するのでしょうか。

 

先に結論を簡単に言ってしまうと、孤独死の発見が遅れ、遺体が腐敗し死臭が立ち込めるからです。そのため、一般的な生活でかぐことのない、耐えきれないにおいが部屋や家に充満することになるのです。

 

発生原因を詳しく解説すると、人間の体には腸内細菌や常在菌などの微生物が存在しています。人間は死ぬとそれらの微生物の増殖を抑止できないため、増殖とともに遺体の有機物が分解されます。その分解によって死臭が発生します。

また、死臭は遺体を部屋から運び出しても残る場合があります。その理由は遺体から漏れ出た体液や血液の存在です。これらの存在は油分が多く、壁や床に染み込んでしまうと除去が非常に難しく、いつまでも異臭を発し続けます。そのため、異臭が確認された場合は部屋に体液や血液が染み込んでいないか確認する必要があります。

ただ、温度や湿度が低いといった状況下であると腐敗の進行は抑制されます。長期間の放置があったのにもかかわらず、腐敗が進まず異臭が発生しなかったというケースも存在します。

 

しかし、日本は湿度が世界的に見て高いため、長期間の放置で異臭が発生しないというケースはごくまれといえるでしょう。

異臭の二次被害

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異臭が発生すると、さまざまな二次被害を引き起こします。

 

害虫の被害

主にハエ(ウジ)が発生します。ハエは生ゴミや動物の死骸に卵を産み付ける習性があるため、遺体にウジ(ハエの卵からかえった状態)がわきます。これらの害虫は生ゴミや死骸の臭いによって引き寄せられるため、臭いの放置(孤独死の放置)は害虫の大量発生につながってしまいます。

 

近隣住民への被害

異臭が漏れ出てしまうと、孤独死が起きた場所の近くに住む方の生活に大きな被害が及びます。部屋の換気ができない、ベランダや庭に洗濯物を干せないなどの問題が起きます。また臭いによって大量発生した害虫が、孤独死の起きた現場を拠点にし、近隣住居に出没する可能性もあります。

さらに、アパートやマンションなどの集合住宅で孤独死が起きた場合は、より被害は拡大します。集合住宅は部屋と部屋の距離が近いことから、臭いが漏れやすいうえに、害虫も壁を通り抜けることができれば簡単に隣家に出没できます。また、一棟全体に影響が及ぶ可能性もあります。

 

家や部屋への被害

2章で説明した、異臭が体液や血液によって死臭が残った場合は、壁や床そのものの張替えが必要になることがあります。ひどい場合は建て替えが必要です。

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解決方法

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では、これらの死臭はどのように対処するべきなのでしょうか。

 

対処方法は特殊清掃業者への依頼が一般的です。「自力でできないの?」と思われるかもしれませんが、異臭が残った時のリスクや、体液や血液が壁に染み込んでいる際の解体工事などを考慮すると、自力で進めるのは非常に難易度が高くおすすめできません。

また、孤独死が起きた状況下では、死亡届などのやり取りや役所との手続き、葬儀の準備などがあるため、異臭の除去に全精力をかけられない方がほとんどです。さらに、孤独死した方の親族であれば精神的に大きなダメージを受けているはずです。技術的にも時間的にも、精神的にも自力で進めるのは困難なのです。

 

特殊清掃業者に依頼することができれば、異臭の除去だけではなく、害虫の駆除や除菌、遺品整理などの作業も承ってもらえるため、金額はかかりますが、素早く孤独死の現場の問題を解決できます。

特殊清掃業者の依頼の流れ

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では最後に特殊清掃業者依頼の流れを紹介します。

 

依頼の流れといっても、特に難しいことはありません。ネット上でお住まいの地域に対応している特殊清掃業者を探し、依頼するだけです。葬儀社などと提携している業者もあるそうなので、もし見つからない場合は紹介してもらうのもおすすめです。依頼が終わったら、見積もりと作業日程を決めて作業をしてもらい、終了です。

 

しかし、特殊清掃業者は国や自治体が運営しているものではなく、民間が運営しているものです。つまり、金額の設定などは民間企業の裁量になるため、自由に決められる点があり、特殊清掃の必要な緊急事態であることから高額な請求をしても、断りにくいと考え、不当な価格を請求する悪徳業者も存在します。

そのため、業者依頼の際は気を付けるポイントが複数存在します。

 

見積書をもらう

どれだけ緊急時でも見積書は契約前にもらうようにしましょう。その見積書に問題がある場合は説明をもらい、安心できるまで徹底的に確認しましょう。基本的に不当な請求をする業者は適当な見積書を提出する、見積書を出さない傾向があります。

 

HPの有無

悪徳業者の中には訴えられる可能性も見込んでおり、すぐに逃げられるような状態にしている業者もいます。そのため、HPなどをあえて作らず、数十件だましたら逃走するため、HPなどがないことがあります。

 

問い合わせ時の対応

悪徳業者は特殊清掃をまじめにやっていないため、問い合わせ時の対応が悪い、孤独死で親族を失っている親族の気持ちに全く寄り添わない対応をすることがあります。

 

以上のようなことに気を付ければ、悪徳業者にだまされることはほぼなくなるでしょう。そして、一番重要なのは少しでも怪しいと思った際は契約しないことです。

まとめ

孤独死の発生は精神的につらい時に肉体的作業である異臭の対処を迫るものです。ただ、異臭の放置は自分だけでなく多くの方に悪影響を及ぼしますので、必ず対処するようにしましょう。また、自力で進められる状況が整っていれば進めても構いませんが、無理して進めるようなことは絶対にやめてください。異臭が残ってしまいいつまでも取り除けない状況になってしまうかもしれません。自分の状況と周りの状況を把握して、一番良い選択をしてください。

この記事で少しでも孤独死の異臭問題について知識が深まりましたら幸いです。お読みいただきありがとうございました。

この記事を執筆した人

執筆者
株式会社プログレス
編集部 F・N
「身近な問題の解決を記事でサポートする」をモットーに、プログレス各種サイトのコラムを執筆中。
「もし自分が特殊清掃を必要とする立場になったら?」という視点を崩さず、わかりやすく心に刺さる情報を発信。

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