特殊清掃と一般的な清掃の違いは?どのようなときに依頼すればいい?お役立ちコラム

近年、特殊清掃作業という言葉を耳にする機会が増えてきましたが、特殊清掃とはどのような状況下で行われる作業なのか詳しくは知らない方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は特殊清掃と一般的な清掃の違いについてご紹介します。

この記事を監修した人

小西 清香氏(整理収納アドバイザー)
小西 清香氏
(整理収納アドバイザー)

元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。テーブルの上には書類がいっぱい、畳んでいない洗濯物の山から洋服を探す日々。そんな私でも整理収納アドバイザーの資格を取った事がきっかけで、片付けられられるようになりました。以前の私と同じように片付けが苦手な方の力になりたいと思い、片付けの仕事をしています。

特殊清掃と一般的な清掃の違い

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一般的な清掃と特殊清掃には以下の違いが挙げられます。 

一般的な清掃

汚れの拭き取りや掃除機がけなど日常的に行われる整理整頓、清掃作業を指します。状況や人手によっては畳上げやワックスがけなど大がかりな作業も行われますが、あくまで一般的な器具を個人で用いて行うため、広範囲、汚れの状態がひどい場合には対処できないこともあります。 

特殊清掃

一般的な清掃に対し、対処が難しい汚損や建物のダメージを清掃・リフォームによって復旧させる作業です。火災や水害によってダメージを受けた家屋の復旧や、飲食店の厨房の油汚れの清掃、室内の臭い抜きなどを指す場合もありますが、近年では一般清掃では対処できないほどに汚れた場所、具体的には室内での事故死や自殺現場、近年社会問題となっている孤独死の現場を片付ける技術全般を特殊清掃ということが多いです。

総合して、当コラムではこれら二種類の清掃を区別するのは清掃すべき汚れの規模と種類、それに対応できる器具の違いと定義して進行します。それを踏まえて特殊清掃を依頼すべきなのはどのような状況なのでしょうか。

特殊清掃を依頼すべき状況は?

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死亡を誰にも確認されず、適切な処置を行われないままで現場に残された遺体からは血痕や体液が漏れ出て悪臭を放ち、それに引き寄せられた害虫や害獣が室内で大繁殖します。その後周囲の方々によって発見された頃には室内は著しく汚染されて立ち入りすらも困難な状況になっています。そうした現場を適切に清掃し、リフォーム作業を施して再び安全に立ち入ることができる状態にするのが特殊清掃作業です。

すなわち、自分では対処できないほどに室内の汚損がひどい場合や、立ち入りに精神的・肉体的な危険が伴う状況の清掃を行う必要に駆られた際には特殊清掃を依頼する必要があるといえます。

特殊清掃は一般の方でも行える?

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1章では一般的な清掃と特殊清掃は清掃すべき汚れの規模と種類、それに対応できる器具の違いしかないと定義しましたが、それに従うなら経験のない一般の方でも特殊清掃作業に使われる器具と薬剤を入手さえできれば理論上は行えることになります。しかし、適切に行えるかどうかは別の話です。水回りでご遺体が発見された場合は配管を詰まらせないように浴槽・便器内の汚れや体液を排出させる必要がありますし、その結果発生した汚水をどう処理するかを判断する必要もあり、その他にも大量に発生した廃棄物を自力で処分する必要があるなど、行える作業に限界があるのも確かです。だからこそ特殊清掃は専門家に依頼するほうが確実なのです。

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専門家に特殊清掃を依頼する理由

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特殊清掃作業を安全かつ確実に行うためには専門家に依頼する必要がありますが、専門家に依頼するのは他にも理由があります。 

適切に対処してもらうため

当然ながら、専門家に頼めば適切・確実に対処してもらえます。
特殊清掃業を行うのに絶対に不可欠な免許・資格ではありませんが、事件現場特殊清掃士という資格が存在します。これは特殊清掃を安全かつ確実に行えるよう、作業スタッフや近隣の方々の安全に配慮して清掃を進められる知識を体得したことを証明する資格です。特殊清掃を依頼する業者を選ぶ際にはこの資格を有するスタッフが在籍しているかを確認してから選ぶのがおすすめです。

孤独死・事故死が発生した現場の汚れは壮絶なものがあります。室内に残された死臭を嗅いだだけで吐き気を催して立ち上がれなくなる人が多いといえば想像がつくでしょうか。それらを再び安全な環境に戻すことがどれほど難しく、専門的な対処が求められる作業かが伺え、そうした現場を適切に清掃してくれる事件現場特殊清掃士という資格の有用性にお気付きになると思います。 

周囲への害虫・病原菌の拡散を防ぐため

遺体から漏れ出るのは体液だけではありません。体内の病原菌やウイルスも室内に拡散されるため、対策なしで立ち入ると感染症罹患の恐れがあるだけではなく、それらの病原菌を外に放出してしまうことにもつながります。そのため、特殊清掃業者は防毒マスク装備で室内を完全に密閉して消毒・殺菌し、処分品は完全に密封した状態で運び出すなど周囲への拡散を防止したうえで清掃を行ってくれます。 

ご依頼主の心にも配慮してくれる

言うまでもなく、身近な方が亡くなるのは非常にショッキングな出来事です。ましてや孤独死・自殺によって亡くなられたうえに発見が遅れたとなれば、ご遺族の方々は「自分がもう少し気にかけていれば……」「無念だっただろうな……」と無力感や責任感に押しつぶされそうになったりするのは当然です。そうした心残りは特殊清掃作業を行い、安全で清潔な状態に戻ったお部屋で遺品整理をじっくりと行い、故人様に思いを馳せることで昇華することが何よりの供養になります。

特殊清掃は単なる清掃ではなく、心残りや後悔を解消するための第一歩ともいえることがお分かりいただけたでしょうか。

特殊清掃業者がやってくれる作業

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遺品整理業者は清掃作業に加え、お部屋の状態や故人様の心残りを解消するための作業も併せて行ってくれます。 

不用品回収

特殊清掃が必要になる現場では、室内に残された品のほとんどが汚染されていることから大量の処分品が発生します。しかし、これらの品は衛生面の問題や、一時多量ゴミ扱いになることから自治体のゴミステーションでは回収・処分してもらえません。そのため、清掃から不用品回収まで任せられるのは非常に便利です。何より、汚れた家具を分別する必要がないのが最大のメリットといえます。 

遺品整理

業者内に遺品整理士が在籍している場合は、清掃後に遺品整理作業もサポートしてもらえます。この作業は腰を据えて行うべきではありますが、退去などの問題で急いで作業を進めなければならない場合や手順が分からない場合に専門家にサポートをお願いできるのは心強いはずです。遺品整理作業を進めるうえで問題になりやすい不要な遺品が発生した場合には、提携している寺院での供養・お焚き上げなども任せられるなど、細かいニーズにも応じてもらえることがあります。 

リフォーム作業

孤独死・事故死の現場では遺体から漏れ出た体液や汚物が床下まで浸透し、内部にまで浸透している可能性が高いです。それらを確認するための床材の取り外しやリフォーム作業も併せて依頼できる可能性があります。清掃が終わった後にも残る悪臭や害虫発生の原因を断ち切れるだけではなく、清掃後の住宅を活用する場合や、賃貸物件の原状回復にも役立ちます。 

不動産整理

専門スタッフが在籍している場合は清掃後の不動産整理も任せられる可能性があります。専門の整理業者にはないメリットとして「清掃作業と別々に依頼する必要がなく時間短縮につながる」「総合して依頼できれば料金も安くなる傾向がある」ことが挙げられ、清掃後誰も住む予定がない家屋の解体、その後の活用方法の提案までを一括で依頼できて「清掃はしたけど土地をどうしよう?」という悩みを解決できます。先ほど紹介した不用品回収・遺品整理を活用すれば理想通りの不動産整理が行えます。

まとめ

一般的な清掃は日常生活を送るうえで行う拭き掃除・掃除機がけを指し、特殊清掃は孤独死・事故死の現場を適切に清掃し、周囲への二次被害を防止するための清掃です。両者を混合して考えてしまうと感染症罹患や近隣住民からの苦情の発生などさまざまなリスクを負う可能性がありますので、今現在ご自身が置かれている状況を的確に判断し行うべき作業を決めることが大切です。

この記事を執筆した人

執筆者
株式会社プログレス
編集部 F・N
「身近な問題の解決を記事でサポートする」をモットーに、プログレス各種サイトのコラムを執筆中。
「もし自分が特殊清掃を必要とする立場になったら?」という視点を崩さず、わかりやすく心に刺さる情報を発信。

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